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2012京都の紅葉(1)


先日、京都に紅葉を観に行ってきた。嵐山方面を目指すか、東山の方に行ってみるか迷ったが、ついでに京都市美術館で行われている『大エルミタージュ展』にも寄りたかったので、東山方面の南禅寺に方向を定めた。平日というのにすごい人出だったが、場所によっては混雑がマシなところもあって、京都らしい落ち着いた雰囲気を味わうことができた。そういえば京都に紅葉を観に行くなんて何年振りだろう。


この時期、バスは混雑するので(というか満杯で乗れないことも多い)、「淀屋橋」から京阪電車三条京阪まで行って、そこから地下鉄東西線に乗り換え、「蹴上」で降りた。混雑に巻き込まれず、ほとんど座っていくことができた。大阪から南禅寺に行くならこのルートがベストだ。


■金地院



南禅寺の門をくぐる前、塔頭の一つである金地院に寄る。南禅寺には多数の塔頭があり、金地院はそのなかでも大規模なものだ。紅葉のベストスポットではないだけに全然混んでいなくて、よかった。じっくり見ることができた。江戸初期の作庭家、小堀遠州による名庭『鶴亀の庭』が最大の見どころだ。他にも狩野派による襖絵があったりと、外せないスポットだ。


南禅寺



南禅寺に到着する。それにしても人、人、人。紅葉の枚数より人の方が多いのではないか。平日でこれだったら、土日はどうなってしまうのか。しかし私も混雑を構成する人の一部。全体的に、紅葉は見ごろの一歩手前という感じ。しかしなかには燃えるように赤い紅葉もあった。


■天授庵



見事な枯山水庭園を覆うように立派な紅葉が見ごろを迎えている。天授庵は、紅葉の名所の一つで実際、人も多かった。



本堂内には入れず、軒先に腰掛ける形での観賞となるが、既にほとんどのスペースが座られている。二人席を立ってスペースができたので、そこに座り、しばらく庭を眺める。



やっぱり京都の紅葉はいい。どうして京都の紅葉はこんなに素晴らしく、人気もあるのだろうか。きっとそれは、歴史(つまり人間が作り出した)と自然の美を同時に観賞することができるからだ。古いものと永遠のものはどちらも価値あるものだ。しかもそんな価値があって美しい京都の紅葉は11月の下旬にしか見られない。ここを去るのが名残惜しい。


南禅寺本坊・方丈庭園



「虎の児渡し」と呼ばれる枯山水庭園で、小堀遠州の作。



そのほかにも「六道の庭」、「中庭」など素晴らしい庭があって、狩野探幽と狩野元信の襖絵もある。南禅寺に行ったら、絶対にチケットを買って本坊だけは見た方が良い。私は京都で学生だった昔、そのチケット代が勿体なくて入らなかったものだった。そんな根性が若かった。いまはそういう場合の数百円を勿体ないと思わないようになった。



水路閣を抜けて、南禅院に行く。


■南禅院



南禅院はもともと南禅寺の発祥の地に位置しており、何度か焼け落ちた後、元禄時代に再建されている。夢窓国師(疎石)による池泉回遊式庭園がある。



空いていた。こちらは紅葉も控えめで、混雑した南禅寺の中にあって静寂の時間が流れている。塔頭の多い南禅寺では、枯山水だけでなく、池泉回遊式の庭園を鑑賞できるのが嬉しい。


■再び南禅寺。次の目的地へ



三門付近の紅葉は見ごろを迎えていた。ボジョレーヌーボーのように赤い。


南禅寺をすっかり堪能した。5分くらい歩いたところに、紅葉の名所「永観堂」がある。続いてそちらへ向かう。


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