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杉山清貴ベスト『25 SUMMER』


先日、通勤途中に聴いていたFMから、杉山清貴&オメガトライブの『ふたりの夏物語』が流れていて、不意に聴き惚れてしまった。私はソロになってからの杉山清貴を中学生の時に聴いていたので、オメガトライブ名義のこの曲はそれほど馴染みがなかったが、どこに出しても恥ずかしくない1980年代の王道ポップスに聴き浸ってしまった。ものすごい名曲だった。なにより夏にぴったりで、一瞬、涼しい風に吹かれたようだった。


そんな新鮮な体験をもらったので、さっそくベスト盤をamazonで注文し、届いた今、毎日、聴いている。いまさら夢中になっている。


25SUMMERS~1983-2008

25SUMMERS~1983-2008


デビュー25周年の記念に発売されたこのアルバムには、オメガトライブ時代の名曲から、2008年当時の新曲まで、過去にシングルカットされた曲が豪勢に収録されている、決定版と言ってよいものだ。


私の中の『杉山清貴』のイメージは、オメガトライブ時代に売れて、その勢いのままソロになって、1988年ごろにバカ売れたものの、その後、曲に恵まれず不遇の時代が続いたというもので、私はその売れた頃しか馴染みがない。しかし、CDを聴いてみて、新しい曲も古い曲と同じレベルだった。明らかに劣る曲というのがなかった。


もちろん冬の名曲もあることはあるが、多くの名曲は夏にちなんだ曲で、歌詞は汗臭くなくスタイリッシュで、アレンジもクール。ボーカルは極上。白いポロシャツのように爽やかだ。曲のテーマは、「夏」、「恋」、「海」、「ドライブ」など、眩しくなるようなものばかり。そんな限られたキーワードだけで、30年も飯を食っているだけあって、大変クオリティの高い楽曲で、飽きない。


中でも「バカ売れ」期の、『風のLONELY WAY』、『僕の腕の中で』、『渚のすべて-Morning Moon、Rising Sun-』、『プリズム・レインに包まれて』の4曲は、ありえないくらいの名曲で、一言でいうと神懸っている。そして、いまでも古さを感じさせない。というか、いまの音楽シーンにこれほどのクオリティの楽曲がどのくらい存在するか考えるほどだ。


この時代には、BOOWYが出てブームが起こり、同じジャンル、夏を歌う歌手として、チューブが出てきてしまうという不幸もあった。そんなことがあって長期にわたって音楽シーンを席巻するような存在にはならなかったが、いまでも根強いファンがいる。私のように良さを再認識する者も。ライブも人気で、昔聴いていたアーティストが現在でも健在な姿を見ると嬉しくなる。


毎日聴いているが飽きない。たぶんこの夏はずっと聴き続けることになると思う。


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