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回想する子供時代・R.シューマン『子供の情景』

子供の情景』作品15は、シューマンのピアノ作品だ。


全13曲からなる組曲で、

モチーフは「子供時代の回想」だ。


各曲の標題は次の通りだ。

  • 第1曲:知らない国ぐに
  • 第2曲:珍しいお話
  • 第3曲:鬼ごっこ
  • 第4曲:おねだり
  • 第5曲:満足
  • 第6曲:大事件
  • 第8曲:炉ばたで
  • 第9曲:木馬の騎士
  • 第10曲:むきになって
  • 第11曲:おどかし
  • 第12曲:子供は眠る
  • 第13曲:詩人のお話


◇  ◇  ◇


トロイメライ」が有名だが、全曲を通して名曲揃い。


子供のときの休日は、「今日は一日何をして遊ぼうか」と考えていたものだ。


一日は長いものだった。

夏休みは永遠の長さと思えた。

私なんか朝から夕方まで駆け回っていた記憶しかない。


もう戻ってこない。


どんどん周りの物事を吸収していくと同時に多くのことを置き忘れていく。

それは人生の中でとても貴重な時期だった。


でも子供時代というのは誰にもあったことだし、終わったからこそそれを振り返ることができる。


懐かしみながら味わうことが出来る。


それは大人の特権だ。

子供の情景』は終わってしまった子供時代を懐かしむ気持ちで聴いてみたい。


不可解なもの。好奇心。遊び。発見。喧嘩。眠り。


メルヘンがあって、不安があって、夢もあり、成長のある、詩的な作品に仕上がっている。


シューマン:子供の情景

シューマン:子供の情景

メモリー

メモリー


CDは、同じシューマンの作品『クライスレリアーナ』について書いたときに挙げたアルゲリッチのものがひとつ。

ラン・ランのCD『メモリー』にも収録されている。リサイタルに行って以来、最近よく聴いている。


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