ミヒャエル・ギーレンのブラームス1
ミヒャエル・ギーレンが指揮するブラームスの交響曲集が、ドイツのヘンスラー・レーベルから発売されている。今日は、その中の1番を聴いている。
Gielen Conducts Brahms Symphony 1
- アーティスト: Baden- South West German Radio Symphony Orchestra,Johannes Brahms,Michael Gielen
- 出版社/メーカー: Hanssler Classics
- 発売日: 2006/03/14
- メディア: CD
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ミヒャエル・ギーレンといえば現代音楽を得意としてきた指揮者なので、聴く前はどんなにギスギスした音楽なのかと想像していたのだが(アーノンクールみたいな感じ?)、このブラームスの1番は案外フツーというか、スタンダードな演奏となっている(随分スマートだが)。
第1楽章は、提示部の繰り返しあり。このあたり、楽譜に忠実なギーレンらしい。テンポは普通。速くはない。音色は重厚ではないが、透明な音が幾重にも重なったような密度感がある。
第2楽章。意外によく歌っている。優雅なオーボエが素晴らしい。
第3楽章。艶かしく、洗練された演奏だ。
第4楽章。知性派のギーレンは熱情に任せてオーケストラをドライブするなんて野暮なことはしない。最後まで正気を保って、手綱を握り続け、オーケストラを精密にコントロールする。
ブラームスがベートーヴェンの偉業を意識しながら20年もの歳月をかけて生み出した、まるで力こぶが浮かぶような1番だが、このCDではゴツゴツした雰囲気は少なくて、なめらかといっていい。女性的な印象さえ受ける、とてもスマートな演奏だ。
シャルル・ミュンシュの名盤や、最近のティーレマンのブラームスなどと比べると(過去のブログはこちら→【ティーレマンのブラームス1を聴く】)、明らかに毛色が全く違った演奏だが、演奏のレベルは大変に高い。この演奏のように、透明感があって、知的にコントロールされた演奏もとても良いと思う。私は好きだ。
■ミュンシュ盤
- アーティスト: ミュンシュ(シャルル),ブラームス,パリ管弦楽団
- 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
- 発売日: 2007/06/20
- メディア: CD
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■ティーレマン盤
Brahms: Symphony No.1 / Beethoven: Overture "Egmont"
- アーティスト: Johannes Brahms,Ludwig van Beethoven,Christian Thielemann,Munich Philharmonic Orchestra
- 出版社/メーカー: Deutsche Grammophon
- 発売日: 2007/05/15
- メディア: CD
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